文末の参考文献を元に、以下の3パターンにまとめました。ご利用方法に応じてBINDの設定を修正し対策を講じてくださいますようお願い致します。
BINDの設定ファイルは標準的に/etc/named.conf もしくは /usr/local/etc/named.confとなります。
設定変更後は、BINDをreloadまたはrestartして変更を反映させてください。
>設定例1)権威DNSサーバーのみ運用している場合
>設定例2)キャッシュDNSサーバーを運用している場合
>設定例3)権威DNSサーバーとキャッシュDNSサーバーを兼用している場合
リゾルバーとしての動作を止めて、内外部からのクエリを全面的に禁止します。(推奨)
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// /etc/named.conf
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options {
...
recursion no; // リゾルバーとして動作しません
allow-query { any; }; // 何処からのクエリでも受け取ります
allow-recursion { none; }; // リゾルバーとして動作しません
allow-query-cache { none; }; // キャッシュの内容を返しません
...
}; |
設定例2)キャッシュDNSサーバーを運用している場合 |
クエリを許可するアドレスをaclに記載し、そこからのアクセスのみを許す設定にします。
以下例では、自宅または社内ネットワーク帯域(LAN)を「192.168.1.0/24」とし、外部からのクエリを禁止し、LAN内からのみクエリを許可します。
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// /etc/named.conf
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acl my-network { // aclで、my-networkという名前を定義し、問い合わせを許可するIPアドレスを設定します
192.168.1.0/24; // 自宅・社内のネットワーク帯域
localhost;
};
options {
...
recursion yes; // キャッシュDNSサーバーとして動作します
allow-query { // my-networkからのみクエリを許可します
my-network;
allow-recursion { my-network; }; // リゾルバーとしての応答をmy-networkからのみ許可します
allow-query-cache { my-network; }; // キャッシュの内容をmy-networkのみに返す
...
}; |
設定例3)権威DNSサーバーとキャッシュDNSサーバーを兼用している場合 |
権威DNSサーバーとして何処からもクエリを受け取り、キャッシュサーバーはLANからのみクエリを許可します。
以下例では、自宅または社内ネットワーク帯域(LAN)を「192.168.1.0/24」としています。
//======================================
// /etc/named.conf
//======================================
acl my-network { // aclで、my-networkという名前を定義し、問い合わせを許可するIPアドレスを設定します
192.168.1.0/24; // 自宅・社内のネットワーク帯域
localhost;
};
options {
...
recursion yes; // キャッシュDNSサーバーとして動作します
allow-query { any; }; // 何処からのクエリでも受け取ります
allow-recursion { my-network; }; // リゾルバーとしての応答をmy-networkからのみ許可します
allow-query-cache { my-network; }; // キャッシュの内容をmy-networkのみに返します
...
}; |
対策・設定完了後、DNS/NTP/SNMP/UPnPリフレクション診断ツールでチェックを行ってください。
>>DNS/NTP/SNMP/UPnPリフレクション診断ツール
>>JPRS 設定ガイド:オープンリゾルバー機能を停止するには【BIND編】
>>JPRS DNS の再帰的な問合せを使った DDoS 攻撃の対策について【BIND編】
>>JPNIC オープンリゾルバ(Open Resolver)に対する注意喚起
>>JPCERT オープンリゾルバ確認サイト公開のお知らせ
>>2013.4.30 注意喚起活動:DNSサーバーを運用されているお客様へ オープンリゾルバDNS対策にご協力を!